- 2010-03-22 (月) 18:00
- 修理、アフターサービス
みなさんこんにちは!やりたい事が多すぎて時間が足りない。アフターサービスのコジマです![]()
先日、独立時計士が数人来日・実演もするという話しを聞いて”国際時計展”というイベントに行ってきました。
皆さんとても面白い話をしてくれたのですが、中でも興味を開かれたのがアニセト・ピタの”歯車の研磨”
軸の無い歯車を木の板ではさみ、歯先だけリューターで磨く。
見ていると作業内容そのものはひどく単純で、工具も持っているものばかり、、、、。 目の前に、作業するだけの道具と方法がある。
やってみたくなりませんか。
出来るかどうかよりも、やりたいからやるんです。
作業に詰まったらダメなところを洗い出して再スタートすればいいだろうと思います。何でもトライ&エラーです。思い立ったが吉日という事で、さっそくやってみました。
さて、実験台になったのはETA6497。パネライなどに使われいる、手巻きのシンプルなムーブメントです。
今回使うものは、私が学生の時練習で使ったものなのでずいぶんボロボロ。リューズすらないのはご愛嬌。実験台にはうってつけです。

作業をするにあたっての問題が1つ。Mr.ピタが作業していた物は”軸の無い歯車”だったこと。私が作業するものは軸つきです。軸を外すことも考えましたが、いろいろ面倒そうだったので、軸をよけるような工具を作りました。
作り上げたものがこちら。

リューターで磨いていくと出来上がりです。
部品をを組込むと、、、。

、、、、いまいち、ですね。というか、全く代わり映えしませんでした。さすがMr.ピタはキレイに仕上げていたんだなぁ、と思います。
次回作業をするときにはもっと目立つところをイジろうと思います。
話を変えて、少しマジメな話をします。
磁気帯と合わせてよくある”ヒゲ絡み”という状態があります。磁気帯と同じように、急に進むようになってしまう原因です。これがなぜ起きるのか。
時計では脱進機機構が精度を調整しています。その中で、テンプが振り子運動をすると、ヒゲゼンマイと言う部品が広がったり縮んだりしていますが、、、、。
このヒゲゼンマイが、何かしらのきっかけ、たとえば時計をぶつけたり、タイミングよく腕を振ったりした時。他にもゴルフでインパクトの瞬間など、ヒゲゼンマイが広がり過ぎたり、上下にブレてしまうなどして絡まってしまってしまいます。
絡まりをとくこと自体は大抵すぐに出来ますし、何も問題はありません。ただ、この症状が起きるほどの衝撃があった、という事が問題になりまして、修理では2週間程お時間を頂いて不良がでていないかどうか、精度が保たれているかどうか確認をしています。
ところでこのヒゲゼンマイ、厚みはわずか0.05mmと極薄。人の髪の毛が0.07mmくらい。髪の毛よリも薄いんですよ。どれだけ外装が頑丈でも、内部はとても繊細に作られています。どうぞ大切にご使用になって下さい。
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