映画と時計

映画と時計㉚ 【ミッキー】

こんにちは営業部の清水です。
今回は現在公開中の『インフェルノ』です。

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画像引用:2016 米 / Inferno / Columbia Pictures (IMDb)(日本語公式

ダン・ブラウン原作のラングドンシリーズ映画化3作目です。主演は引き続きトム・ハンクスです。(原作でラングドンはハリソン・フォード似の端正な顔立ちで引き締まった身体つきという設定なんですけどね…)

ハーヴァード大学の宗教象徴学専門の教授、ロバート・ラングドンは、その豊富な知識でもってこれまでに2つ(原作では3つ)の大きな事件の解決に貢献してきました。

今回も壮大な事件に巻き込まれます。それは過剰人口を抑制するためにウイルスを拡散させようとする遺伝子学者ゾブリストの凶行を阻止するというものです。

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↑フィレンツェのボーボリ庭園

朦朧とする意識の中目覚めたラングドンがいたのは、ケンブリッジの自宅でも大学でもなく、イタリアのフィレンツェ。頭には銃創を負い、2日間の記憶がないうえ、禍々しい幻覚まで視る有様。

「尋ねよ、さらば見出さん」という幻聴と、ダンテの≪神曲≫から描かれた、ボッティチェリの「地獄の見取り図」に導かれ、舞台はフィレンツェからヴェネツィア、トルコのイスタンブールへと至ります。(ラングドンシリーズでは初の国を跨いでの活躍)

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↑ボッティチェリの「地獄の見取り図」

果たして!一介の大学教授にして歩く美術辞典ことロバート・ラングドンはバイオテロを防ぐことができるのか!?

…という煽りの映画ですが、原作とはかなり変わってしまっています。原作では「過剰人口により、必然である将来の危機を回避するために、作為的に人口を抑制することの是非」を問うところが大きなテーマであります。映画ではよりエンタメ色を強くするためか、よくある「バイオハザード」な内容です。

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↑フィレンツェのヴェッキオ宮殿所蔵・ダンテのデスマスク

最先端科学技術と歴史的建造物や書物の組み合わせが魅力のひとつである作品ですが、美術品や建築物への生き生きとした蘊蓄や、そこからの謎解きが映画版では相当削られていたのは残念でなりません。良く言えば万人向けに作られた作品なので、ダンテだ何だとか予備知識なくても楽しめます。

また、毎度お馴染みのやたらハイスペックなチートヒロインも忘れてはいけません。司法警察の暗号解読官だったり、反物質を作っちゃった科学者だったり、ナントカ学の第一人者だったりと選り取り見取りです。今回のヒロインも負けず劣らず、IQ208の女性医師というトンデモ設定です。

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↑フェリシティ・ジョーンズ/2014年『博士と彼女のセオリー』で一躍有名に

さて、ラングドン教授は幼少期に両親から贈られた、コレクター用限定版のミッキーマウスの腕時計を愛用しています。

1931年にウォルト・ディズニーから誕生したミッキーマウスを、アメリカのインガソール社が「動くミッキー」として腕時計にし、1933年のシカゴ万博にて11,000本売り上げたのが始まりです。ミッキーの腕が短針長針となっている時計は色んなメーカーから出ています。スイスメイドのブラッドレイはじめ、ビームスなどのファッションメーカーなど様々です。

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当店ではジェラルド・ジェンタのファンタジーミッキーシリーズを何度か取り扱いました。現在はクオーツ式のブレスレットタイプの在庫があります。

正直ロン・ハワード監督はもうラングドンシリーズに飽きたんじゃないかとか、予算全然削られちゃったんじゃないかとか(もしくは監督起用と場所代に消えたか)思ったりなんかしちゃったりもしましたが、『最強のふたり』のオマール・シーに大きい役が与えられたのでそこだけでも良しとしたいところです。

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↑フィレンツェのサン・ジョバンニ洗礼堂にて

さ~て次回のラングドンは~?
人間ベルトコンベアー/ヒロイン、教授にシカトを決め込む/楽しいピラミッドクッキング の3本です。『ロスト・シンボル』の映画化をお楽しみに!(たぶんもうロン・ハワード監督はやらない)

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