修理・アフターサービス

【モジュール式】フランク・ミュラー マスターバンカー【宿命】

みなさん、こんにちは!
予定を詰め込みすぎていっぱいいっぱいのコジマです。 

やりたい事がたくさんあっても楽しむ余裕は持っていたいです。
やはり、いくらか余裕があった方が楽しめますしね。 


さて、今回お話をするのはフランク・ミュラー マスターバンカー。
フランク・ミュラーらしいトノーケースに3つの時刻表示を載せたモデルです。 

12時位置と6時位置にそれぞれ第2、第3時間帯の表示をしていて、 
リューズを1段引いて回転させると、上下時間帯の調整ができるようになっています。

ただこの時計、よーく見てみると、、、、。 

??
微妙に、分針がずれています
実はこの時計、ベースとなるETA2892に、第2,3時間帯を表示するための

モジュールを組み込んでいます。
そのモジュールと言いますのが、、、。
こんなです。 

 

、、、、、。
なんというか、多すぎやしませんか。歯車。
それぞれリューズを左右に回転させると、第2,第3時間帯歯車を動かしますが、
ここで問題がひとつ出てきます。

歯車が多いということは。
歯先のアソビ量が増えるということです。
特に第3時間帯。

詳しくお話しますと、
ベースムーブから力が供給されるのはここの歯車。
 

ここから4つもの歯車を介して第3時間帯を駆動しています。 

では、アソビを無くしてしまえば?
というと、それは出来ません。
アソビ量がなくなってしまうと歯先が干渉しあって動くことができず、
むしろ時計は止まってしまいます。

ただ、時間を合わせる時にアソビ量の分だけ,だいたい2分くらい進めてセットすれば問題はありません。

1つ1つの歯車の組み合わせでできるアソビ量は微々たるものですが、
それが積み重なると大きな症状になって出てきますね。

ところでこのモデル、時間合わせを行う際、もう1つ注意点があります。 
第2,3時間帯を合わせようとしても動いてくれないことがあります。 
これは、時間合わせをするときに動く歯車の動きが悪いため起こる症状です。

リューズから伝わる力は、ベースムーブからまずこの歯車に伝えられて 

上下の歯車に伝えられます。
ここでポイントになってくるのが軸の固定されていない2つの歯車があること。 
リューズを回したときに下のように動きます。

この歯車、たまに左右に動かずに空回りするのです。
そんな時は、時計を上下左右に傾けつつ、リューズを回してください。 

歯車が重力に引っ張られて動いてくれます。。。。
新品の時計でも同様の症状が出ていますので、これも構造上のものと思われます。

いろいろお伝えしましたが、時刻合わせに少し気を払っておけば実用に全く問題はなく、
なによりフランク・ミュラーらしいトノーケースに無理なくデザインされた3時刻表示は魅力的かと思います。

デザインを見て”これだっ”と感じた方はどうぞ店頭で手にとってご覧になってください。

LINEでお問い合わせ

スタッフが直接ご返答します!友だち登録をして、お気軽にメッセージを送信ください。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。