みなさんこんにちはー!
アフターサービスのコジマです。
前回ブツ切れした内容、覚えてるかた、いますか?
自動巻きが止まるってタイトルにしたくせに
改めて読み直したら全然触れてないないことに気が付いたですよ
今日こそはちゃんと書ききりますよー!
さて前回は
ローターが回転して巻き上げるよってとこまでだったのです。
覚えてないからちゃんと読むよって優しい人はここ↓(画像クリックで前回のブログへ飛びます
読むのめんどいって方にざっくりまとめると
時計が止まってから使うときは振らずに手巻してください。
今回はなんで手巻き?振っても動くじゃんって話からです。
自動巻きで巻き上げる時、ムーブは
ローター(ローターカナ)→切替車→中間車→角穴車(香箱芯・ゼンマイ)
って伝わっていきます。
カッコでくくっているのは1:1で回転するものです。
ポイントになるのは、
自動巻き輪列ってのは減速輪列って事。
かんたんに言えばローターの回転より
ゆっくりとゼンマイが巻き上がるって事です。
なんでわざわざゆっくり巻き上げるかっていうと
その方が弱い力でも回転できるから。
身近なトコで自転車のギアとか…
1速だと軽い力ですこし進むし、5速や6速だと
重い代わりにたくさん進みますよね?そんな感じです。
ローターは日本名で回転垂(垂:重り)なんて
名前がついてるんですが、言っても数十グラムってトコです。
手巻きした事がある方ならわかると思うんですが
ゼンマイ巻上げってわりと力がいりますので、
少しづつでも軽い力で巻き上げられる減速輪列をつかってるのです。
図の例でいう”重いけどたくさん進む”輪列だと、多分1ミリも回転できない。
じゃあ、どれだけローターが回転したら全巻きになるの?
って事で。
数えましたよ、歯車の歯数…。
ローター(カナ) 21歯
切替車・56歯 切替車カナ・12歯
中間車・78歯 中間車カナ・10歯
えーーと。。。計算したらローターが104回転で
ようやくゼンマイが1回転でした。
・・・計算、ミスってないですよね?
だいたいゼンマイが7回転半位で全巻きなので、
ローターが780回転で全巻き。
これ、振ってやりますか…?
ということで!
止まった後は振って動かすって方!
止まってる時計を使うときは手巻をしてから使ってくださいね。
時計にもよるし、巻き方や個人差もありますが、
リューズを50~100回転くらい、ちゃんと全巻きにしてお使いください。
巻きすぎたりして壊れないのって聞かれることもありますが、
まったく問題無いです。
自動巻きのゼンマイは、全巻きまで巻かれた後に巻こうとすると
スリップするゼンマイ切れ防止の機能がついてます。
というか、これが付いてないと
手巻きで全巻き→腕に付けて使う→自動巻き機構で巻上げられる
→ゼンマイ切れる っていう使うと必ず壊れるって
どうしようもない道具になってしまいますですよ。
ゼンマイについてはまた今度書くとして、
自動巻き機構についてはこのあたりで〆たいと思います。
ここまで長文読んでいただきありがとうございます!
まだまだ読めるよ!って方は修理事例を公開してますのでそちらもお願いします…!!!
[…] ※意図的に時計を振っての巻上げは、良い事なんて1つもありません ※詳しくは以前の記事その1とその2を見ていただくとして、振るのは少なくとも4~50回は手巻しても動かない時、きっかけを作る為にほんのちょっとだけで充分です […]
[…] ※この効率であるとかについては以前書いたブログに詳しく書きましたのでお時間がある時にでも是非 […]