こんにちは!モノ情報誌のパイオニア『モノ・マガジン』で”ネオヴィンテージウォッチ”に関する記事を連載中のマサル・タカギです。
前回の記事で、長い間ずっと存在しなかった『7』がロレックスの型番末尾に出現した!!と興奮MAXでお伝えしました、2022年のラストを飾る新型モデル【ROLEX ディープシー チャレンジ Ref.126067】。


11,000m防水性能という超ド級・超ビッグサイズ・超ハイスペックダイバーズウォッチが、2022年ラストの12月に、遂に入荷してまいりました!
ロレックス好き、とくにスポーツモデル好きの方が最も気になるであろう、50mmというビッグなケースサイズや、RLXチタン素材による重さなどについて、宝石広場のロレックスしか使っていないと思われている私が、ロレックスではなく私物のパネライを比較対象にして、じっくりとアツくレビューしていきます!
新型ロレックス ディープシー チャレンジ Ref.126067
2022年11月いきなり発表された『ロレックス ディープシー チャレンジ Ref.126067』。
最初の印象は、あまりにもハイスペック過ぎるので、カーレース用に改造されたホモロゲーションモデルの車のように極少量リリースで一般には出回らないのではないか??と思いましたが、宝石広場にも入荷してまいりました。
ロレックス ディープシーチャレンジ Ref.126067 スペック
ロレックス公式サイトで発表されている『ディープシーチャレンジ Ref.126067』のスペックです。
【素材】RLXチタン
【ケース】50mm オイスターケース
【ブレス】オイスターブレスレット
【ベゼル】逆回転防止/セラクロム製
【リューズ】トリプルロック構造スクリュー式
【風防】ドーム型/厚さ9.5mm/傷防止サファイアクリスタル
【ムーブメント】Cal.3230
【巻き上げ方向】両方向回転自動巻き
【パワーリザーブ】約70時間
【防水システム】リングロックシステム
【防水性能】11,000m(25%安全マージンの13,750m試験済)
【専用機能】ヘリウム排出バルブ
実物のサイズと、手に着けた際の重量が非常に気になるスペックですね。
↑50mm径オイスターケースのボリューム感が満点な「ディープシー チャレンジ」
ロレックス ディープシー チャレンジ Ref.126067 重量
ロレックス独自開発のチタン合金素材”RLXチタン”をケースとブレスレットに採用した重量はどうなっているのでしょうか?
【RLXチタン】
軽くて傷に強くアレルギー反応も起こりにくいチタン素材の中でも時計に多く用いられる”グレード5”のチタン合金をベースに、ロレックスが独自に開発したハイテクチタン素材。
従来のチタン素材に比べて、変形や腐食に強いだけでなく圧倒的な軽量化が実現されています。
『ロレックス ディープシーチャレンジ Ref.126067』重さを測ってみました。

『ディープシーチャレンジ Ref.126067』の重さは250gでした。
”キングオブダイバーズウォッチ”の『ロレックス サブマリーナーデイト Ref.126610』は、ケースサイズ41mmで重さは160gです。
倍まではいかないまでも、当然ながらサブマリーナーよりは重量があります。
ちなみに前機種の『ロレックス サブマリーナーデイト Ref.116610』も重さは160gです。こちらはケースサイズが40mmです。
さらに、今回この驚異的なモデルが入荷したとのことで、私物のパネライの中でも重くて全く腕に着けていない時計(パネライ ルミノール ノースポールGMT PAM00252)を登場させます。
サブマリーナーあたりと比較しても良く分からないかもしれないので、ブランドは違えど大きくて重そうな時計と比較してみます。こちらはケースサイズ44mmです。
ロレックスはチタンを使っていても250gでしたが、ステンレス素材のパネライは??

44mmケースのパネライは重さ179gでした・・・普段使いでも重いんです。
オールドモデルというかネオビンテージと呼ばれている、古めの時計が私のメインのコレクションなんで・・・
やはりパネライではイマイチ分かりづらいので、最後に最高の対抗馬を計測しました。
こちらも入荷したばかりの2022年新作『ロレックス シードゥエラー ディープシー Ref.136660』を計測しました。ケースサイズは44mmで重さは214g。
50mmという大型のケースサイズを考えると、ステンレス素材ではかなりの重量となりそうですので、「ディープシー チャレンジ」のチタン化というのは不可避だったことが分かりますね。
ロレックス ディープシー チャレンジ着用レビュー
さっそく着用してみました!
ケースやはりデカイです。厚みもあります。大きさが伝わるかどうか!?
私のスペックは身長180cmで、大型バイクで山を登る為に体型もそこそこ頑丈な体型をしてます。
ロレックス ディープシーチャレンジとパネライのサイズを比較
パネライとサイズ感の比較をしてみると、「ディープシー チャレンジ」の前では44mmがどう見ても42mmのサブマーシブルに見えてしまいます。
他スタッフからは似合ってる!と言われますが…パネライでも重いと感じているのに。
ボリューミーなケースの厚さも、こうゆうモノだとハッキリご理解ください。
ターボエンジンを搭載した大排気量のスポーツカーを買いに行って燃費を気にするのと同じです。
ケースサイズ50mmってかなりのモノです。
日本人には大きいと言われる40mmオーバーの代表時計、パネライの44mmケースより明らかに一回り大きいです!
ディープシー チャレンジ Ref.126067のサイズを計測
50mmケースのサイズがどれだけのものかって!?
比較対象の「パネライ ルミノール ノースポールGMT PAM00252」↑パネライですとベゼル径42mmそしてケース全体幅が50mm弱
チャレンジはベゼル径だけでパネライ全幅とイコールなんです!
パネライってリューズガードが大きくて印象が変わるんですが、「ディープシーチャレンジ」はベゼル径だけでそれを超えていきます。
宝石広場の男性マネキン君(手首周り16.5cm)も着用。
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↑「ディープシー チャレンジ」のケースが手首の幅を完全に超えています!
”写真ではそう見えても本当は、そんなに大きくないんでしょ?”って思われるかもしれませんが、、、
手前の「サブマリーナーデイト」が41mmではなく36mmケースに見えてしまいます。
サブってこんなに小さかったかな!?と錯覚さえ覚えてしまいます。
そして奥の「ディープシー」と比べても一回り以上も大きいです!
圧倒的なスーパーヘビー級&横綱の貫禄です。
ディープシーチャレンジはディープシーと比べてどうなの?
「ディープシー」と「ディープシー チャレンジ」の違いというよりも、そもそもモデル的な立ち位置が違うので、比較するべきではない!と思います。
ケース・素材・サイズ・防水性能と何一つ重なる部分が無く、あえて言うなら見た目がソックリというだけで、完全なる別の時計であると思います。
驚異的な防水性能11,000m
「ディープシー」の3900m防水性能も優れていますが、「ディープシー チャレンジ」の11,000m防水性能は、非常にインパクトありますね!
『こんな防水性能必要ない!』『オーバースペック過ぎる!』
それは違うんですよ。そんな無粋な事を言ったらダメですよ。
マリアナ海溝へチャレンジする場合は、このスペックは絶対に必要なので、オーバースペックとは言い切れません。
この驚愕のスペックが、このモデルのアイデンティティなんですよ!
大型化されたケースサイズ50mm
軽量なチタン素材を用いたとは言え、50mmのサイジングは本気でデカいと思います。
この時点で実用性というタウンユースから外れます。
実際そこまで考える必要ない条件で開発されているので、実用性がないと言ってしまうと、存在を否定するのと同じになりますが。。。
ドーム型風防を備えた「ディープシー チャレンジ」のケース厚を計測。
ケースの厚みが23mmオーバーです。装着したままシャツは脱げません。
脱げたとしてもシャツにダメージが・・・
↑ケースからドーム風防までの厚み凄いです!
宝石広場の男性マネキン君(手首周り16.5cm)の着用画像を再び。
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↑「ディープシー チャレンジ」は長袖シャツの袖口には絶対に入りません…
ロレックス初となるRLXチタン素材の採用
RLXチタン:ロレックス独自開発のハイテクチタン合金素材
「RLXチタン」にした理由は、『チャレンジしたモデルは904L(ステンレス)だったんですが、実際重量が実用性に欠けるのでチタンにしました』ではないでしょうか。
これはロレックスの優しさでしかないのと、少しユーザーの気持ちに寄せた感はあります。
たぶんチタン素材をデビューさせるためのモデルに選考されたのが、チャレンジだったのではないでしょうか。
さらに、ロレックスを長年にわたり触れてきたワタクシが個人的に思うのは、”チタンを使う事がユーザーへの優しさ”という理解水域を完全に超えました。
それもこれもいろいろな意味で【チャレンジ】なのです。
ディープシーと異なり「デイト表示」は無し
個人的に好きなポイントは、”カレンダーが無い”という部分です。
究極の潜水能力を実現するため、防水性に能力を全部振った感じです。
それこそが「ロレックス ディープシー チャレンジ Ref.126067」の神髄です。
カレンダーが付いていたらモデルが変わってしまう。
素材は変えてしまったができる限り見た目は変えない、そこにロレックスの企業理念をひしひしと感じます。
ロレックス ディープシーチャレンジ Ref.126067 まとめ
スペックを見て“実用性が無い”とか“必要ない”とかそんな事言ったらロマンがありません。
時計なんて全てが”ロマン”の塊であり、そこに何を求めるのか???
ただし“このモデルだけは”本当に意味合いが違う気がします。
そこにメーカーからのチャレンジ魂というか、ぶっ飛び過ぎたマーケットへの挑戦を感じさせられます。
ロレックス ディープシー チャレンジ Ref.126067 考察
通常の市販される製品は、一般マーケット向けに多少のデチューンを施しユーザーフレンドリーに少しマイルドな味付けを変えて使い易さを上げてくるが一般的です。
でも「ロレックス ディープシー チャレンジ」は違います。
そんなんじゃ楽しくないだろ!?そんなんじゃドキドキしないだろ!?
しかもしかも素材はチタンだぜっ!!!!チタンにしたから重さは大丈夫だろ???
フルチタンVerは初めてだからスペックダウンじゃないんだぜ!!
ロレックスって実にスパルタンでアグレッシブすよね。
さんざん秘密主義とか質実剛健とか言われていますが、製品作りの姿勢は常にガチですね。
まさにココなんです。
まったく同じモノという部分に共感できるかどうか?
時計界とは異なりますが、モータースポーツ界では、先日TOYOTAの力で愛知県・岐阜県で行われた「世界ラリー選手権WRC」というレースがあります。
F1並に有名なレースですが、F1とは異なりレース用にチューンした特別な改造車ではなく、上記で書いたホモロゲーションにて必要最低台数を生産し販売した実績のある公道走行可能な”市販車”でないと、レースには出場できません。
(余談ですが個人的にGRヤリスというトヨタの車両が販売開始されたときに本気で買おうと3回悩んで迷って辞めた過去を私はもってます)
そういった意味でロレックスは凄いと思います。
はいっ!同じのリリースするよっ!
なので“実用性が無い”や“オーバースペックだ”とかあまりも皮相浅薄な考えであり、そこにロマンを感じられるユーザーをターゲットにしてるのが良く分かります。
定価自体もかなりのものですから、本気度合いが違うのがよくわかります。
そこには、手抜き無し・ごまかし無しでトップを獲る本気しかありません。
ロレックス ディープシー チャレンジ Ref.126067 まとめ
このモデルの将来と実用性を私なりに考察してまとめたいと思います。
【1】日常使いは傷だらけになる覚悟でお願いします。
【2】時計の精度はやはり流石のロレックス
【3】250gあります。チタンだから軽いのではなくチタンにしないと無理
【4】見た目のインパクトはかなりのものです。
【5】エポックメイキングという言葉を体感することができます。
【6】この時計だけで人生を過ごすのは少し厳しい。
【7】チャレンジという名は伊達じゃない
実用性や現実性に重きを置くことを良しとするのか、理想や夢を具現化する事を良しとするのかこの基本理念の違いだと思うんですよね。
いい意味でマーケットやユーザーにチャレンジ魂を見せつける事になった今作。
さて数年後には、どのような評価が下されるのでしょうか?
「ミルガウス Ref.116400」では復刻という名のアレンジで、オリジナルのRef.1019とは違い、モデルチェンジを繰り返したら?という姿で登場させました。
もともと復刻やリメイクをしないメーカーなので、こういった企画物のマーケット投入は意外に忠実にするんだと少し驚きました。
「ディープシー チャレンジ」は、短命に終わるか?
このモデル自体を通常ラインナップとして何十年も作り続けるのだろうか…???
そしてこの時計の中古が20本とか並んだらショーケースが恐ろしいことになる…
おそらくは、チタン技術を見せつける絶好のポイントとして「ディープシー チャレンジ」を使い、この後に登場させるモデルの布石なんじゃないかと。
でも、個人的にはステンレスでこのモデルが見たかったです。
私も投稿している、ベテランからフレッシュな新人まで宝石広場スタッフほぼ全員による最新情報の投稿【STAFF RECOMMEND】や
毎週更新中の宝石広場のYouTube【宝石広場チャンネル】でも、今回の「ロレックス ディープシーチャレンジ」のような気になる時計を紹介していきます!それでは、また!
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