自分を楽しんでいますか?
こんにちは、とけじろう先生こと店頭スタッフのスギモトです。
渋谷店で握手も出来ます!
久々に実験シリーズです。
とけじろう先生はこれまで2つ、実験を試みてきました。
非公式実験シリーズ① 機械式時計と衝撃を科学する
非公式実験シリーズ② 自前のインジュニアで耐磁性能の限界に挑む
もっとやりたい実験はいろいろとあるんですが…今回は比較的かんたんに出来る実験にチャレンジします。
(というかもはや実験なのか?)
お題はコチラ!
この記事の目次
ダイバーズウォッチのベゼルは回しやすいのか!?
です。
もう冬なのに?と思った方、正解です。
だってこの間思いついたんだもの!!冬だってダイビングは出来ますしね。
ダイバーズウォッチと言えば、各社がほぼもれなく出している人気のカテゴリーです。
ご存知ロレックスのサブマリーナーやサブマリーナーデイト、シードゥエラーにディープシー。
オメガならシーマスター、タグホイヤーならアクアレーサーといった具合です。
そもそもダイバーズウォッチの特徴って?
ほぼ共通するダイバーズの大きな特徴は、
①防水性が高い (200m以上)
*ちなみに耐水圧が理論上無限(公式には5000m)とかいうイっちゃってる時計もあります
②逆回転防止ベゼルがついている
の2つだと思います。
(細かくいうと耐磁・耐食・耐衝撃性やら防曇性やら長期防水性やらあるそうですが)
①は言わずもがな。十分な防水性がなければ潜れませんからね。
②はコレのことです。
この回転するベゼルです。
回転ベゼルの使い方
1. 潜り始める時に針にベゼルを合わせて
2. ダイブ!
3. おっ、こんなに潜ってるのか、空気がそろそろ無くなるな
という使い方をします。
逆回転しないようになっているのは、
潜っている最中に知らずにベゼルが回転
↓
実際より潜っている時間が短いと誤認
『まだ十分空気あるな』
↓
ゴボゴボ…
と、海のもずく酢にならない為です。
同じロレックスでも、潜らないGMTマスターのベゼルはどっちにも回転します。

逆回転防止ベゼルには謎のギザギザがある
さて、この逆回転防止ベゼル、何かギザギザしていると思いませんか?

そうなんです、ダイビング中はグローブを着けているハズなので、操作がし易いようにギザギザハートなんです。
どこのブランドでもそんな感じの説明をしていますし、事実ギザっています。
『確かにつるつるしているよりは操作し易そうだけど、実際やったことないし…。
いざダイコンもゲージもない状況で潜らざるを得ない状況になったら、ちゃんと操作できるんだろうか??
そしてそんな状況は死ぬまでに訪れるのだろうか?』
そんな不安に駆られた私は、今回の実験に臨むことを決意したのです!
だって時計屋にグローブ着けて行かないし。
どのダイバーズのベゼルが一番回しやすいのか実験しよう
ここまでが前フリです。
まだスマホをしまわないで下さい。石を投げないで下さい。
実験に使うギザギザベゼルのダイバーズウォッチ達を紹介
今回、実験に用いるダイバーズはこちら!
ロレックス代表
サブマリーナーデイト
オメガ代表
シーマスター300
タグ・ホイヤー代表
アクアレーサーキャリバー5
セイコー代表
マリーンマスター プロフェッショナル
IWC代表
アクアタイマーオートマテック2000
カルティエ代表
カリブル ドゥ カルティエ ダイバー
*ちなみに今回は私が普段使っているグローブを用意しました。厚めの生地なので、小さいものは掴みづらいこと請け合いです。
実験:色んなダイバーズのベゼルを回す
それでは、実際にベゼルを回してみましょう。
ロレックス サブマリーナーデイト 116610LN

高級ダイバーの代名詞、サブちゃんです。
ギザギザが素手で触るとちょっと痛いくらい深いので、期待が持てます。

おぉ!回しやすいです。
ギザギザがしっかりと手袋に食い込んでいる感覚があります!
軽快に回せました。
回しやすさ:★★★★☆
オメガ シーマスター300 コーアクシャル 212.30.41.20.01.003
お次はオメガです。

この独特のベゼル形状が果たしてどう転ぶか、注目ポイントですね。

うーん、ぶっちゃけ回しづらいですね…。
ベゼルの窪みにグリップ感が無く、滑ってしまいます。腕に押し付けて回すと、まぁ何とか回せるって感じでした。
回しやすさ:★★☆☆☆
タグ・ホイヤー アクアレーサー 300M WAY111A.BA0928

続いてホイヤーです。
ギザギザが無い代わりに、角張ったベゼルにライダータブ(ベゼルにある凸部分です)がついています。
果たして?

おおー、いいですね。
ベゼルの回転がかなり軽いので、回しやすいです。ライダータブもいい仕事をしていますねー。
ただ、軽すぎて水中での誤操作が心配かも??
回しやすさ:★★★☆☆
IWC アクアタイマーオートマテック2000 35イヤーズオーシャン2000 世界限定350本 IW329101
IWCからは、レギュラーモデルがたまたま無かったのでコチラ。
IWCは、アクアタイマーシリーズのベゼルを何度も変更しています。
現在のモデルは、アウターベゼル(外側)とインナーベゼル(中の目盛)に分かれていて、外側のベゼルを回すと内側の目盛りが一緒に回転します。ベゼルを逆回転させると空転して内側のベゼルは動かない、という仕組みなっています。
ここまでベゼルを研究しているブランドはIWCくらいではないでしょうか。
期待が持てます!

回しやすい!
カチカチと小気味のいい音をさせながら回っています。
細かいギザギザはないのに、溝が指のサイズにちょうどはまるので滑りません!
回しやすさ:★★★★★
セイコー マリーンマスター プロフェッショナル 世界限定700本 SBBN029 7C46-0AJ0
ダイバーと言えば日本の誇るセイコーを忘れるわけにはいきません。そしてコースケさんを手ぶらで帰すわけにもいきません!
他にも回し易そうな時計はいっぱいありますが、あえてこのツナ缶で勝負!

あれ!?重い…ベゼルが重いっす…。
ツナ缶の部分(外胴と言います)は掴む部分はえぐれているので、意外に邪魔にならないんですが、どうにも回転が重いのです。
そうなると外胴があるので少しずつ回すのが億劫になります。
実用の為、あえて誤動作を防ぐ仕様なのでしょうか。
回しやすさ:★★☆☆☆
カルティエ カリブル ドゥ カルティエ ダイバー WSCA0006
最後の時計です。
正面からだと分かりづらいですが、ベゼルが薄いんです。
ギザギザ部分に至っては50円玉みたいな薄さです。ちゃんとホールドするのか不安です。

おっ!意外に回せますね。
ベゼルが薄すぎて、2時-8時くらいを掴もうと思うとケースに触ってしまい、回しづらいです。
写真のように12時-6時を掴むと干渉しないので、サクサク回せます。
薄いギザギザも先端に向かって薄く作られている為、グローブへの食い込みも良いです。
これは意外。
回しやすさ:★★★☆☆
実験終了:一番回しやすいベゼルはIWC アクアタイマー
以上で今回の実験風味のテストを終了しました。
さて、多趣味のとけじろう先生の結論は!?
■結論
・一番回しやすいのはIWCのアクアタイマー
・超僅差でロレックスのサブマリーナーデイト (順位をつけるために無理矢理四つ星にした説アリ)
・結局どれ持っててもダイビングには使わない
ダイブコンピューター有るしね。
ここまでやってなんですが、ダイビングに何十万もする時計着けていく人って世の中に何人要るんでしょうか。
まぁ、速い車と同じで『本気出せばすげえこと出来るんだぜ?』ってことでしょう!
それでは、私は痛めた腰のケアの為にマッサージに行ってくるので、ここらで失礼します。
せーの、
さようじろう~!
*社内以外にも反響があれば、次回はこれになるかも??
番外編 グローブを着けてパイロットのリューズを回してみる
